うつになると人に会うのが苦痛になります。
外に出ないで一生寝ていたいと思うほどです。
そんなときに「何か好きなことをすれば?」と言われることほどつらいことはありません。
うつの時はこうすればこうなるというような明確な改善効果は自分では意識できません。
このまま一生何もできないのではないかと思いながら時を重ねて、一か月から数か月の休息をとることは意味があるのかと思うでしょう。
しかし不思議なことですが時間が一ヶ月くらいたつと、何かしてみたいと自分の中に漠然とした欲求が芽生えてくるのがわかります。
僕の場合ですが根本には人にやさしくしてもらいたい、人に認めてもらいたいという承認欲求があったと思います。
でも他人は神様でも母親でもないから、そう簡単にほめてはくれません。
いままで愛されなかった者が、母親のような愛情を受け取り、自分への尊厳を取り戻すにはどうしたら良いでしょうか。
①自分のことを大切にしてくれた人のことを思い出す
(もし関係が壊れてなかったら今まで軽く扱っていたことを反省し関係を修復する)
②自分は精神状態が悪いから外に出れないのではなく、外に出たくないから精神状態が悪化するということを理解する
③幸せも不幸も複利で増える、つまり毎日のちょっとしたことに幸せを見出すことは、一年後に年収数百万円に匹敵するくらいの大きな違いを生むことに気づく
④日常の生活の中に幸せを感じたことを、毎日三個づつノートかスマホに書き留める
(自分らしさに気が付くために好きなこと、嫌いなことを意識するように努める)
⑤自分の気持ちに正直になり、自分らしく生きるために何が出来るか、小さな達成可能な目標を見つける
人生の目的は自分らしく生きることということをアドラーや加藤諦三の本から学び、このことが自分に差し迫った時涙があふれてきました。
自分はなんと大切なことを見逃し、無駄なことに人生を費やしていたのだろうと思いました。
僕の回復は、この「自分らしく生きる」という、長年家族に愛された者がごく自然に気が付いているあたりまえのことに、気が付いたことからスタートしたのでした。
僕は承認欲求が強い性格ですからこのことを克服するのに苦労しました。
しかし幸い僕はこのことの解決に、ラジオのリクエスト番組にメールをするという方法で乗り越えることができました。
市民ラジオの看板番組は大抵リクエスト番組です。
そしてそこには愛情豊かなパーソナリティーがいるものです。
もし一歩踏み込んでメールさえすれば、番組で紹介される共感豊かなコメントにあなたは繰り返し満足することでしょう。
同じように自分の興味のあることを見つけて、そこに集う人々と交流するということは、少なくとも一歩踏み出した自分に自信を取り戻すことになるでしょう。
次回は大切な人を大切にするということを考えてみましょう。
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